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照明@EMBT


事務所の模型室の照明。壁にソケットと電球を取り付けただけの簡単なもの。
彼らは普通は邪魔なものとして隠してしまう配線も、このように彼らなりのデザインを施してしまう。この電球ひとつにも、EMBTの建築に対してのスタンスがとても良く現れている、と思う。
| @スペイン | 07:17 | comments(0) | - | pookmark |
集落とロマネスク教会@ボイ渓谷
RCRに勤める吉田さんに誘われ、連休を利用してレンタカーでスペイン北部ピレネー山麓のボイ渓谷へロマネスク教会と集落を見にいってきた。乾いたスペインの大地が、ピレネーに近づくにつれどんどん緑豊かな高原の緑野に変わっていく。



これは、タウーイtaullという集落にあるサン・クレメント教会。



タウーイtaullの集落の家々は、変成岩系の石を積んで、屋根をスレートで葺いている。



スレートをアップで。スレートって、家のシルエットがすごくマッシブに現れる素材だと思った。現代建築に相性がいいわけが分かる。



家の庭には様々な果物の樹があった。たわわに実った林檎の実。
| @スペイン | 07:08 | comments(0) | - | pookmark |
新しい研修生@EMBT
10月に入って、ヨーロッパ各国からの研修生がどっと事務所に入ってきた。ヨーロッパのほとんどの国の建築教育は、約6年の在学期間に半年から1年ほど設計事務所での実務を経験する研修期間が必須課程として義務づけられている。そういうわけで、ヨーロッパの設計事務所にはこうしたたくさんの若者が、研修生という名目で常時在籍しているものらしい。彼らは研修後再び大学に戻って残りの課程を修了し、卒業と同時に「建築家」の資格を経ることができる。ちょっと、うらやましい。

日本は4年の課程を卒業後、2年の実務期間を経て「一級建築士」の受験資格が得られるけれど、それに合格しても「建築士」になれるだけで「建築家」はそれを名乗る勇気があれば誰でもなれてしまう。実際、建築士資格を持たない有名建築家は沢山いる。新聞の折り込み広告で「建築家」があなたの新居に、と「作品」を売り込むこのご時世、国家の御墨付きのない日本の「建築家」という職業は、そのうち「胡散臭い職業ランキング」の上位にランキングされるようになる気がする。

先週までの針金模型に続き、こんどは段ボール紙での模型作製をすることになった。今までひとりでぼちぼちと進めていた作業に、ギリシャ人の研修生が加わった。オリビアという彼女はペネロペ・クルス似の美人で性格も明るく、模型室には他の研修生も加わってずいぶん賑やかになった。特にオリビアは色々と話題に事欠かない女性で、二日目は模型の出来にダメだしされて機嫌を損ね、四日目は彼女の車(それも借り物)が駐車中にフロントガラスを割られて仕事どころでなく、それでも何かと研修生に声をかけてカフェに休憩に行ったり、仕事後にバルでビールを飲んだり、みんなの潤滑油のような存在になっている。



模型の方は、まだ外観の決まっていない部分を、オリビアとあれこれ考えながらつくっている。効率を優先するなら、もっと加工のしやすいスチレンボードで片っ端から模型にするのがいいと思うのだが、時間がかかるのを承知で段ボールを使う。デザインをある種の客観性をもとに決定してくなら、あらかじめ考えられるあらゆるパターンを描き出しておいて、必要ならば模型をつくり、それを皆で議論しながらデザインを決定していくのが良いと思うのだが、それもない。

自分にとっては、いくつもある選択肢の中から決定的な「一つ」を選び出す際の確信のようなものを、彼らがどこで得るのかが気になるのだが、根本的なところで個人の直感から生まれるものを信じている節がある。ある時突然に、「そこはサッカーの鋭いサイドチェンジのパスみたいなラインで」とか、なんじゃあそりゃ?というようないささか客観性に欠けた、しかし明確な指示が来たりする(よくよく聞くとフニャーッと曲がった曲線でなく、直線で伸びた先がぐぐっとカーブするようなラインのことだったのだが)。そのラインの善し悪しは、「彼がそう信じた」という以外に、今のところ自分にとっては判断のしようがないのだけれど、そのようにして少しづつ建築のイメージが段ボールに刻まれて姿を現してきている。

| @スペイン | 19:58 | comments(0) | - | pookmark |
事務所での1日@EMBT
EMBT事務所に来て2週間、先週はマドリッドでコンペ後最初の万博パビリオンのプレゼンテーションがあり、その結果を受けてまた設計内容の変更や新たな模型製作が進められている。



所員の構成はベネデッタがイタリア人ということもあるのか、イタリア人が一番多くて、その他スペイン人、プロジェクトを抱えているドイツの人も多い。上海チームはプロジェクトディレクターの福田さんの下に、スペイン、イタリア、ドイツ、ブラジル、アルゼンチン人と自分。こうやって書くと、サッカーの強い国ばっかりだなあ。

事務所での1日は10時から始まる、ことになっている。それでも、その時間に事務所に行くとまだ人の出はまばらで、10時半にかけてようやく所員が出そろう感じ。「オラ!ケタル?」と挨拶をして、何となく仕事が始まるが、朝食を食べてない人たちは12時になると近所のカフェにコーヒーとサンドイッチを食べに出ていく。

14時から16時までは2時間の昼休み。みんな家に帰ってゆっくり昼ご飯を食べてるようだ。だいたいバルセロナは、昼食を外食するとちょっとした定食でも1500円位するので、毎日は経済的にやってられない。自分はいちいち帰るほど家が近くないので、2時間の昼休みははっきりいって迷惑なのだが、作業を進めたくても強制的に事務所から放り出される。天気のいい日は、すぐ近くの海辺で弁当を食べ、ひなたぼっこや読書や昼寝をするがそれでも手持ち無沙汰。何かうまい過ごし方を見つけられたら良いのだが。

16時から仕事再開、20時まで仕事して、その時間になると皆さんきっちり仕事を切り上げて帰ってしまう。それはもう、気持ちいいくらいに引き際が良い。この国(事務所?)には「残業」という言葉はないらしく、プレゼンテーションの前日に22時くらいまで作業したのが唯一の残業らしい残業。その後みんなで食べにいく、ということもなくみんな自分の家で夕食を食べているみたいだ。みんな建築が好きだからここにいるのだろうけど、個人の生活と仕事とはお互いに不可侵な存在として、それぞれが尊重されている。すばらしいことだ。

ここしばらくこの事務所で一緒に作業して感じた印象としては、彼等は手当りしだいに模型をつくって、その中からふさわしいものを「選び出す」、という作業量で勝負、的な(別名SANAA的な)作業をしない。建築に与えられた数々の要求や制限を「解く」という意識もない。誰かが手を動かしてつくった何かの痕跡を、第二の「地形」としてプロジェクトに織り込んでいき、その手続きの積み重ねが建築にある種の「奥行き」を生じさせていく、と考えているようだ。だから模型に使う材料も、木やアクリルや金属などが多く、スチレンボードなどで手早く簡潔にすませる、ということをしない。



壁のディテールの関してはベネデッタからISSEY MIYAKEの作品集からとったものらしきコピーが廻ってきて、こんな感じにしたい、と。うーんあの素材でこのイメージかあ。どうやって経済的に施工するか等考えると、難しい注文。でも、所員の人たちは、まあやってみるしかないねーと楽観的に構えている。すぐに答えを出せ、でなくむしろしばらく楽しんでみろよ、と。とても有り難い言葉なのですが、現代の日本は効率良く作業してなんぼの世界なので、そこらへんのギャップにちょっと戸惑っている今日この頃。
| @スペイン | 18:06 | comments(3) | - | pookmark |
Guastavino@バルセロナ
ガウディと同時代にカタランボールトをアメリカに持ち込んで大成功した人がいた、と以前書きましたが、その人ラファエル・ガスタビーノの手掛けた建物がバルセロナには今でもいくつか残っている。そのひとつがアシャンプラ地区に今も現存する工業大学Universidad Industrial de Barcelonaの建物。当初はバトリョ家(ガウディのカサ・バトリョ(1905~1907)のクライアント)の紡績工場 Fabrica Batollo(1870~1875)として建てられ、その後工業大学としてリノベーションされて現在に至っている。



エントランス広場天井の放射状に広がるカタラン・ボールト。



地下部分はドーム天井が連続する。元は工場なので大空間だったあとを、壁をつくって教室にしている。柱は鋳鉄製。



独特の曲線を描く、カタランボールト工法による階段。



放物曲線のアーチがある建物(何の用途で建てられたか、調べてなくて分からないのですが)。ガウディが積極的に作品に用いて彼の特色でもある放物曲線だが、この時代は多にも色々と事例があるし、このガスタビーノの事例に関しては建設年代から考えても逆にガウディが参照した可能性もある。



天井のボールトに施されたエスグラフィアドの模様。
| @スペイン | 02:33 | comments(0) | - | pookmark |
事務所研修@EMBT


先週から、EMBT(エンリック・ミラージェス+ベネデッタ・タグリアブエ事務所)で、プロジェクトに参加させてもらっている。そのプロジェクトというのはコンペで勝ったばかりで新聞記事にも掲載されていた、2010年上海万博スペインパビリオンの基本設計。

僕の担当する作業は、模型針金を曲げてハンダ付けしながら1/100のスケールでパビリオン全体のうねる壁面のスタディを行うこと。それと同時に、ミンベルと呼ばれる籠細工の素材とパターンをいかにパビリオンの壁面に応用するか、原寸でのディテールの検討とモックアップの製作。つまり、このプロジェクトで一番エキサイティングな二つの作業を担当させてもらっている。

そして、プロジェクト以上に?興味深いのが、このスペインを代表する建築事務所の人々が日々どのように過ごしながら建築と向き合っているのか、真近に観察できること。それはもう、日本の設計事務所所員の生活とは全く違う生活が繰り広げられていて、自分達の「滅私奉公」的な建築への取り組み方を見直すべきかなと感じ始めている。
| @スペイン | 20:53 | - | - | pookmark |
阿部さん@魚屋


バル「魚屋」にて阿部さんと待ち合わせ。このブログを通じてスペインでの生活情報についてずいぶんと知ることができたのですが、筆者と会うのは実はこれが初めて。ブログを通じて知り合った人と実際に会うというのは、ネット恋愛じゃないけどイメージの齟齬があってなかなか面白い体験。そんな夜の魚屋は超満員。その後、「おやじの店」まではしご。「都市」と「建築」という比較的近い分野の専門家同士なのに、お互い見ている場所が全然違うのが面白い。「都市」を語りたがる建築家が多い中、とくに自分は小さなところが気になるので、、、というのは言い訳でスペインの都市について勉強不足を痛感。阿部さんすいません、次回までにもう少し勉強しておきます。
| @スペイン | 20:00 | comments(0) | - | pookmark |
レンタサイクル@バルセロナ
今年の5月頃から始まった、バルセロナの交通事業にレンタサイクルBICINGがある(一文字飛びに読んでBCNというネーミングがいい)。市内のあちこちにこんな感じの無人のステーションがあって、登録してつくってもらったカードで自転車を借りるシステム。1年有効のカードは入会金30ユーロ弱で、レンタル料は30分まで無料!、その後30分おきに30セント(約50円)、最大2時間まで。




普通のレンタサイクルと違うのは、乗り捨てが自由なこと。カードが必要なので観光客には使えないし、制限時間があるので寄り道も出来ないけど、逆に盗難の心配もないし、ちょっとした移動に使うのはとても便利。借りるつもりだったステーションに一台も無かったり、行き先のステーションが満杯で止められなかったりと、ちょっとした問題もあるけれど、それほど急ぎの用でなければ次の人が来るのを待ったり他を当たったりして解決できる。

京都は人口も都市の広さもバルセロナと同じくらいの規模なので、十分このシステムが機能するんじゃないかと思う。ステーションの場所の候補は管理の目も届きやすいコンビニの駐車場かな。
| @スペイン | 20:07 | - | - | pookmark |
最新プロジェクト@新聞記事
二週間ほど前に、EMBT事務所(エンリック・ミラージェス+ベネデッタ・タグリアブエ)に再び訪れる機会があった。ちょうど金曜日の午後、スタッフの誕生日祝いをかねた小さなフィエスタ(パーティ)の場で、ベネデッタさんをはじめシャンパンを片手に和気あいあいとした雰囲気。その日はそのまま仕事は切り上げてしまったようだ。

その場で、つい先日コンペで勝ったという2010年の上海Shanghaiでのスペインパビリオンのプロジェクトの模型も見せてもらった。造形はいかにもこの事務所らしい、うねるような壁面で構成されているが、その壁面はカタロニアの伝統工芸である籠細工ミンベルを応用してつくる予定だという。外観は複雑でもシンプルでモダンに見える素材が好まれる(ように見える)スペインでは、こうしたバナキュラー(土着的)な素材を使ったプロジェクトは珍しい。(hpトップでその画像が見れます)



数日前に図書館で新聞を見ていたら、早くもデカデカとそのプロジェクトの記事が取り上げられていて、びっくりした。日本では建築の記事というと、どこどこの建物が完成した、という程度で建築家の名前さえ紹介されないことが多いのに、プロジェクトの段階でこれだ。先月くらいにもマンシージャ+チュノンmansilla+tunon事務所が手掛けたレオンの美術館MUSACが今年のヨーロッパの権威ある建築賞であるミース・ファン・デル・ローエ賞を受賞したニュースが大きく取り上げられていたから、この記事はたまたま、という訳でもない。日本で最も権威があるといわれる建築賞でも、業界誌以外には取り上げられることが稀であることを考えると、ここヨーロッパでは一般の人にとっても建築のデザインが身近な話題であることを痛感させられた。

設計事務所を運営する自分としては、日本はまだまだ建築のデザインにお金を払うことに抵抗がある人が多い。それって料理に例えると味が悪くても量が同じなら安いレストランがいい、っていうのと同じだと思うんだけど、それが現実ですね。ヨーロッパの人は優れた建築のデザインにお金を払うのは当たり前、それが自分の財産の価値を高める、という意識を確固として持っていると思う。日本の建築の記事はデザイン云々よりむしろ総工費がいくらか、というところに関心が集まるところを見ると、やっぱり味より値段が重要みたいだ。料理も建築も安いのはもちろん有り難いけど、そればかりだと人生そのものが喜びを知ることなく安上がりに終わってしまいかねない。その点、ヨーロッパ人は人生を楽しむ、という姿勢がはっきりしていて、建築や都市に対する意識にもそれが現れている。自分の人生を楽しむがための、その身勝手さに振り回されることも多いけど。
| @スペイン | 18:20 | comments(0) | - | pookmark |
水道橋@タラゴナ


タラゴナという街の郊外にある、ローマ時代の水道橋に行って来た。ローマの水道橋はどこの街のものを見てもかっこいい。今まで見たのは。。。。イスタンブールだけだけど。

ここはかなり辺鄙な場所にあって、高速道路の脇から山道を歩いてたどり着く、という場所なのだが、ここで「水道橋マニア」を自称する日本の女性に会う。観光客は他になし。ほとんどの人は、タラゴナというとビーチをめざすというのに、物好きな日本人。

なるほどなあ、水道橋マニアかあと、その場ではそんな人もいるのだなあと思っていただけだったが、よくよく考えてみると自分も案外「橋」好きかもしれないなと思い当たる。

小さい頃から近所にあった橋に行っては、魚を眺めたりしていたし、中学生くらいには電車の通る鉄橋から河に飛び込んだりしていた。気が付くと橋に足が向かっている、という傾向はあるので、潜在的には「橋マニア」の素質があるのかもしれない。「橋」そのものより、そこからの景色が好きなんですけどね。



ここは、その水道橋の上を歩いて渡れるので、もちろん歩いて渡る。すごいね、二千年も前の建造物なのに、まったく歪んだ形跡がない。石と石の間の石灰モルタルも、今でもがちんがちんに固まっている。



最後に、おそらくローマ人が街をつくった2000年前から変わらない、タラゴナの街から見た真っ青な空と、真っ青な地中海。
| @スペイン | 00:34 | comments(0) | - | pookmark |
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